神棚を正しく処分する6つの方法|注意点も解説
神棚は家の中でも神様をお祀りできるように作られています。それだけに神棚を処分しても大丈夫なのか悩む方も多いのではないでしょうか。
この記事では、神棚の処分におすすめの時期や、注意点、処分の具体的な方法など、神棚の処分に関する疑問にお答えします。
家の引っ越しや事務所の移転で、今まで祀っていた神棚の処分に困ったときにも参考にしていただければ幸いです。
目次
神棚を処分するタイミング
神棚は一度設置が完了したら移動させることはほぼありません。神棚を処分する主なタイミングとして、家を新築または改築したときや引っ越しのとき、購入してから時間が経ち傷みや汚れが気になるときなどが挙げられます。
また、神道行事のタイミングに合わせて神棚の入れ替えをすることもあります。ここでは、どんなときに神棚を処分するのか詳しく紹介します。
- 家や事務所の新築や改築、引越しのとき
- 購入から5年~10年程度経ったとき
- 心機一転したいとき
- 痛みや汚れが気になるとき
- 神宮式年遷宮が行われるとき
家や事務所の新築や改築、引越しのとき
神棚には、一般的に今住んでいるところを守っている氏神様のお札を祀ります。家や事務所の新築や改築、引っ越しの時には氏神様が変わりますので、今使っている神棚の配置替えや、買い替え時期になります。
配置換えはしてはいけないなどの決まりはありませんが、神棚は繊細にできていますので傷がつかないようしっかり梱包して丁寧に扱い移動しましょう。移動前に写真を撮っておくと、後で神具の設置に困らずに済みます。
購入から5年~10年が過ぎたとき
神棚は傷や汚れが出てくる5~10年が寿命といわれています。神棚は神様を祀っているのですから、日ごろからきれいにしておくとよいですが、寿命となったら古い神棚を処分し新しく買い替えるタイミングといえます。
また、遺品整理ででた神棚など手入れする人がいなくなってしまうケースもあります。
心機一転したいとき
新年を迎え心機一転する年末年始は、新しい神棚に替えるのに良い時期です。また、家族が増えるなど家庭環境が変わったときや逆に悪いことが続き気が滅入ったときも神棚を変えて心機一転するとよいといわれます。
神棚は水、米、塩を毎日お供えし、手入れしてきれいにしておくものです。新たな神棚に交換することで、心身ともに気持ちを落ち着かせ新しい習慣つくりの役に立つことになります。
痛みや汚れが気になるとき
神棚は、穢れを嫌いトイレや洗面所近くの水回りや油汚れがついてしまう台所の設置はよくないとされています。正しい場所に設置していても傷みや汚れが気になるときは処分を検討しましょう。
神棚は木材ですのでいずれ劣化します。また、高い場所に設置しますのでほこりや汚れが付きやすい環境にあります。
日々の手入れで目立つ傷や汚れがでてきたら替え時と考えましょう。
神宮式年遷宮が行われるとき
神棚に祀る照大御神様は日本全体の守り神です。伊勢神宮では20年に一度、神宮式年遷宮が行われています。
式年遷宮とは、決まった周期で神体を新しい社殿に移す行事です。その歴史は古く持統天皇のころに始まったといわれ、今も当時のままのやり方で1300年以上続いています。
神道に沿った形で神棚の処分や買い替えを検討するのであれば、この時に買い替えましょう。
神棚を処分する場合の作法と注意点
魂入れした神棚の処分は、神社でのお祓いの後に処分します。また、神棚を処分する際は、神具も一緒に処分するのが作法です。
手順などは地域や神社によって違ってきますので、お住まいの地域のやり方を確認しておきましょう。
- 魂入れた神棚は魂抜き・行ってから処分する
- お札・神具・お供えも処分する
魂抜きしてから処分する
魂入れ・魂抜きとは、故人の魂を入れる儀式、抜き取る儀式のことです。神棚は神道で神様を祀る祭壇ですが、魂抜きに近い儀式にお祓いがあります。
お祓いは必ずしなければならないという決まりはありません。ですが、お祓いは信仰心表す行為ともなります。
神棚を配置したときに魂入れをした方、信仰心を大事にしている方はお祓いをすることで丁寧に処分することができます。魂抜きを行う場合は、神主さんを呼んで祈祷してもらいましょう。
神具も処分する
神棚を処分する際は、同時に古くなった神具も処分するのが作法です。神具は神棚同様に木材部分は可燃ごみで出すことができますが、陶器でできた神具は不燃ごみです。
信仰心から処分に悩んだときは、ゴミに出す前に塩で清め、お札は白い半紙や風呂敷に包みお焚き上げにもっていくなどするとよいでしょう。
神棚を処分する方法6選
神棚自体は可燃ごみですので、自治体のゴミ出しに出すことができますが、信仰心によっても処分の方法は違ってきます。魂抜きを希望する場合は、神社で祈祷して処分してもらう方法や神棚を購入したお店に引き取ってもらう方法もあります。
神道では神棚の処分方法に明確な決まりがあるわけではありませんので、ご自分の環境に合わせて適した処分方法を見つけてください。
自治体の可燃ごみとして出す
神棚はほとんど木材ですので、自治体の可燃ごみとして出せます。可燃ごみは自治体の可燃ごみの出し方に従ってゴミの日にだしましょう。
ゴミ袋に入らない場合は、解体してゴミ袋に分けて入れる方法もあります。
自治体の粗大ゴミとして出す
解体できない神棚や自治体指定のゴミ袋に入らない神棚は粗大ごみとして出すこともできます。粗大ごみの扱いは収集方法やサイズなど自治体によって様々です。
粗大ごみの戸別収集を実施している自治体では、事前申し込みで指定日に収集に来てくれます。清掃工場に自分で持ち込みができる自治体もありますので車をお持ちの方は、直接清掃工場に持ち込むとよいでしょう。
粗大ごみの処分は戸別収集でも持ち込みでも有料です。
神社のお焚き上げ、お祓いに出す
神社でお祓いをしてもらいたいときは、神社に持ち込み社務所で神棚処分したい旨を伝えましょう。神社への予約は特に必要ありませんが、地域によってはお焚き上げができない神社もあります。
スムーズに進めたい場合は、事前に予約することをお勧めします。神棚を持っていく際には、神棚を掃除してほこりを払ってから段ボール箱に入れて持ち運ぶと安全です。
どんど焼きに持っていく
年始に古い神棚を入れ替えた際には、小正月に行われるどんと焼きにもっていって処分するのも考えましょう。家庭から持っていくものは、熊手や破魔矢など小さいものが多いので、神棚をどう扱うのかは神社によって違います。
可燃物以外の持ち込みは禁止されている神社が多いので、燃えない飾りを外す、できるだけ小さく解体するなど準備しておくとよいでしょう。
神棚・仏壇・仏具の販売店に引き取りを依頼する
購入した神棚・仏壇仏具の専門店にもっていき処分してもらう方法もあります。販売店では買い替えのタイミングで古い神棚を引き取ってくれることもありますので、買い替えをスムーズにすすめたい方におすすめです。
引き取り方法や料金は、販売店や神棚のサイズによって大きく変わってきます。複数社から見積もりを出してもらい検討するとよいでしょう。
不用品回収業者に引き取り依頼する
神棚を運ぶことが難しい場合やほかにも処分したいものがあれば、不用品回収業者に回収を依頼するのがおすすめです。業者だと家の中からの搬出作業もしてくれるので、高所にある神棚の運び出しもお任せできます。
神具の分別も不要で、ほかの不用品もまとめて引き取ってもらえるので、引っ越しなどの時にも便利ですね。
お札・神具・お供えの処分方法
ここでは、神棚以外の処分に悩んだときにおすすめの処分方法を紹介します。
お札の処分
お札は可燃ごみとして処分できます。むき出しのままにはせず、半紙や風呂敷に包んで出しましょう。
また、お札には神様が宿っていると考えられています。半紙に包む前に塩で清めるとよいでしょう。
神社の古札返納所に返納する、どんと焼きに持ち込む方法もあります。いずれもむき出しのままで出さずに白い半紙に包んで返納するのがマナーです。
お供え(米・塩・酒・榊など)の処分
お供えしたものは痛まないうちに召し上がってください。神様へお供えした物のおさがりのことを撤下神饌(てっかしんせん)といいます。
撤下神饌は、邪気を払って無病息災を祈るものとされています。米、塩、酒はお供えしたら痛まないうちに料理に使いましょう。
供物は清めの効果があるので庭や玄関に撒くのもよいとされています。
榊は半紙に包んで可燃ごみとして排出しましょう。その他、神社の古札返納所に返納することもできます。
神具(陶器・金属・神鏡)類の処分
神具は自治体で通常ゴミとして処分可能です。神棚と同じ木材であれば可燃ごみで出せますが、陶器や金属のものは不燃ごみとしてゴミに出します。
不燃ごみはお焚き上げやどんと焼きでの処分が難しいので、塩で清めたうえで自治体のゴミに出すか、神棚と同時の引き取りを依頼しましょう。
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料金 | 4,800円~ |
回収可能な不用品 | 危険物、汚物、液体など以外は回収可能 |
買取制度 | 有 |
電話番号 | 0120-949-966 |
公式HP | https://suisan-portal.jp/ |
神棚処分に困ったら、不用品回収センターに回収を依頼する方法がおすすめです。不用品回収センターは全国に拠点を持つ不用品回収業者です。
24時間受付で最短30分無料見積もりをしています。家庭ででた不用品や粗大ゴミならなんでも回収に伺いますので、神棚以外にも引っ越しや遺品整理などで大量に不用品が出た場合にも対応させていただきます。
家からの搬出作業や分別作業もすべてスタッフが行いますので、神棚の処分に手間がかかりません。
神棚の処分に関する気になる疑問に回答!
ここでは、神棚の処分に関するアレコレから意外と知らない掃除方法などについても詳しくご紹介します。
古い神棚は罰当たり?処分した方がいいの?
あまりにも古い神棚などをずっと使っていると、経年劣化で放っておいても壊れてしまう可能性がありますし、そもそもちょっと不気味な雰囲気も出てきますよね。神棚については、「古いものでも長く使う」というような日本の文化には当てはめなくてもよさそうです。
古い神棚を使い続けたからといって、メリットを受けられるなどの記載がある文献はありませんでした。神棚は神様を祀る棚なので、定期的に新しくして神様に気持ちよく過ごしてもらうのが良いでしょう。
神棚に関するタブーはある?
神棚のタブーはいくつかあります。
- 長い間掃除を怠る
- 長い間お祈りをしない
- 足を向ける
- 全く関係のないものを神棚に置く
神棚に敬意を払い生活していたら、このようなタブーは基本的には行わないとは思いますが注意しましょう。
神棚を置く場所はどこがふさわしい?
神棚を設置する場所としては、リビングの南向きもしくは東向きが適しています。北向き、西向きはNGです。
また、人が見下ろせる場所への設置や階段のすぐ近くなども控えましょう。場所選びもとても大事なので、神棚がふさわしい場所かを見極めて設置しましょう。
神棚を置く意味は?意味あるの?
御利益がありそうな、神棚。なぜ家に設置するのか考えたことはありませんか。
神棚は、商売繁盛・無病息災・家内安全を祈願するものです。また、神社で授かったお札などを置く場所としても使われます。
そもそも神棚ってどうやって掃除するの?
神棚の掃除方法って意外と知らない人が多いのではないでしょうか。方法はとても簡単で、基本的にほこりを払い、綺麗な布で乾拭きを行います。
神棚は、白木と言われる塗料が塗っていないスギやヒノキでできています。水拭きしてしまうと、シミが残ったり、カビの原因になるので絶対にやめましょう。
掃除の頻度は、時間が許すのであれば毎日埃をはらうくらいはしたいものですが、難しければ榊や御神酒を換える1日と15日に掃除を行いましょう。
9日、19日の掃除はしない方が良いとされています。
【まとめ】神棚を正しく処分しよう
神棚を処分する機会はあまりありませんので、実際に神棚を処分するときには悩むものです。神棚はご自身の信仰心を大切にしていれば様々な方法で処分できますが、処分自体は少し手間がかかります。
また、自宅の神棚の他、遠方の実家にある手入れできなくなった神棚の処分に悩む方も多いようです。
誰も手入れできない神棚や空き家に置いたままの神棚は、そのままにしておくとほこりをかぶり神棚としてよくありません。困ったときはいつでも不用品回収センターにご相談ください。