炭の正しい捨て方3選!炭を捨てる際に注意することとは?



炭は、アウトドアで食事をするうえで必要不可欠なものです。コロナ禍のステイホームにより、アウトドアが流行しキャンプブームが到来しました。
キャンプ場では、使用済みの炭を捨てるスペースを設けていることが多いので、捨て方を細かく理解していない人でも迷わず捨てられます。しかし、自宅で炭を使った場合、捨て方を正しく理解していないと大変危険です。誤った捨て方をすると火災など大きな事故につながる可能性があります。
本記事では、炭を正しく処分するためのポイントをお伝えします。
- 正しい炭の捨て方がわかる
- 炭を捨てる際の注意点がわかる
- 使わなかった炭の処分方法がわかる
目次
炭の種類は?
炭の種類は黒炭・備長炭を含む白炭・オガ炭・着火加工型成型炭があり、製炭方法や原料となる木の種類が異なるのが特徴です。本章では一つひとつの炭の特徴について、詳しく解説しますので、炭の種類について知りたい人はぜひ参考にしてください。
炭によって着火のしやすさや火持ち時間の長さ、価格が異なるので、自分の使用用途や使用する場所や燃焼時間などを比較したうえで炭を選ぶようにしましょう。
黒炭
黒炭は、ナラやクヌギなどの木材を炭化させたものです。黒炭は火力が強くて着火もしやすいため、強い火力が必要な料理には最適な炭です。
保存性が高く、腐敗しないため長期の保存が可能となっています。安価で入手しやすいのも特徴です。
燃焼時の二酸化炭素の排出量が比較的少ないため、環境にやさしい燃料です。デメリットは燃焼時間が短く、火持ちが短めな点が挙げられます。
また、燃焼時に煙や臭いが出ることもあるので注意してください。
白炭・備長炭
白炭は、木炭の一種でとくに硬くて火持ちが良く、火力調整が自在にできる炭の一種です。白炭の代表的な種類として、備長炭が挙げられます。
備長炭はウバメガシなどの硬い木を原料にしたものを指す場合が多いです。とくに和歌山県で作られる紀州備長炭は良質なウバメガシを使用しており、全国的にも有名なので、知っている人もいるでしょう。
白炭は大半が炭素で構成されており、不純物が少ないため、煙や臭いが少ないという特徴があります。白炭は硬い木でできていることもあり、着火しにくいのが難点です。
また、白炭は炭の内部に残った水分やガスが急激な加熱で膨張し、破裂することがあるので爆発には注意しなければなりません。
オガ炭
オガ炭は、木材加工の際に排出されるおがくずを圧縮成形して作られる木炭の一種です。比較的安価であるため入手しやすく、簡単に着火し、火持ちが良いのが特徴です。
爆ぜにくいので、安心して使える点もメリットとして挙げられます。オガ炭は、燃焼速度が遅く、火力が安定するまでに時間がかかる点がデメリットです。
また、おがくずから作られていることもあって香りが控えめなため、炭火の香ばしさや風味を重視する人には物足りなく感じられることもあります。炭火を使って料理する場合は、オガ炭以外の炭を使用するのがおすすめです。
着火加工型成型炭
着火加工型成型炭は、着火しやすく加工された炭のことです。アウトドア初心者でも着火剤不要で簡単に火おこしができ、時短にもつながります。
炭が爆ぜにくく、安心して使用できます。加工が施されている分、一般的な炭よりも価格が高くなっているのがデメリットです。
着火加工型成型炭は湿気に弱く、湿気てしまうと着火材の成分が先に燃えてしまいます。着火材の成分が燃えてしまうと、炭が燃えにくくなってしまうというデメリットもあるので、保管方法には注意が必要です。
正しい炭の捨て方3選
燃焼を補助する性質を持っている炭は、間違った方法で処分すると非常に危険です。適切に処分しないと大きなトラブルのもととなってしまうため、炭を使用するときは正しく処分する方法も理解しておく必要があります。
本章では、正しい炭の捨て方と注意点などを詳しく解説します。
自治体のごみとして処分する
自治体では、家庭から出たごみのすべてを処分することは不可能です。特に廃油やスプレーなどの燃える可能性があるものは、回収対象外となっていることが一般的です。
炭の原料は木材なので、多くの自治体では可燃ごみとして廃棄できます。しかし、地域によっては可燃ごみ以外の区分で処分する決まりになっているところもあるので、注意が必要です。
自治体のホームページを見ると、ごみの種別ごとの分別方法が記載されています。炭が何ごみになるのかわからない場合は、自治体のホームページで確認しましょう。
疑問点などがあれば、電話で直接問い合わせましょう。自治体で炭を処分する際は、回収日前に水に浸けておくなどして、完全に消火できたのを確かめてから処分してください。
主要自治体ごとの炭の捨て方
北海道から九州まで、8つの地域の炭の捨て方を表にまとめましたので、参考にしてください。どの自治体でも水に浸してから出すと注意喚起されています。
捨て方 | |
---|---|
札幌市 | 燃やせるごみ |
仙台市 | 家庭ごみ |
横浜市 | 燃やすごみ |
さいたま市 | 燃えるごみ |
足立区 | 燃やすごみ |
名古屋市 | 可燃ごみ |
京都市 | 燃やすごみ |
福岡市 | 燃えるごみ |
キャンプ場に設置された「灰捨て場」に入れる
焚き火やバーベキューができるキャンプ場などの施設では、「灰捨て場」が設けられていることが多いです。灰捨て場があるキャンプ場では、指定された場所に入れるだけで使用した後の炭を廃棄できます。
灰捨て場がある施設を利用すると、炭をすぐ廃棄できるうえ、帰りの荷物も減らせるので一石二鳥です。キャンプ場で炭を使うときは、現地で炭の処分に困ることがないよう、施設情報をあらかじめ確認しておくようにしましょう。

不用品回収業者に依頼する
サークルや、学校のイベントなど大人数でバーベキューをすると多量の炭が出ます。自治体では、一度に多くの炭を処分することが難しい場合もあります。
また、炭と一緒にバーバキューコンロや七輪などの不用品も一緒に廃棄したいという場合もあるでしょう。多くの不用品を一度に廃棄したいときは、不用品回収業者の利用がおすすめです。
不用品回収業者に依頼すれば、炭だけでなく家庭で出た不用品の処分を一気にお任せできます。

炭の処分に困らないためにできる事前準備
- 炭を必要な量だけ計量しておく
- 火消し壺などの便利グッズを準備しておく
バーベキューやキャンプなどで炭を使用する際に、炭を余らせてしまうと処分が大変です。いざ処分しようとした際に困らないためにも、炭の使用する量を事前に計算し、炭を余らせないようにしましょう。
炭の量を計算する際は、人数だけではなく、実際に食べ物などを焼く時間や量などを考慮することが大切です。一般的には、炭の消費量は1時間あたり1キロ程度とされています。
炭が余ってしまった場合は、火消し壺や金属製のバケツなどの便利グッズを事前に用意しておくことをおすすめします。火消し壺は炭を密閉して完全に消火できるため、安全性に優れていておすすめです。
完全に炭の火を消す方法
炭は正しく処分しないと火災のリスクがあるため、廃棄する前に必ず消火しなければなりません。本記事では安全に、かつ確実に炭の火を消す方法を2つ紹介します。
火消し壺を利用する
アウトドアショップで見かける「火消し壷」と呼ばれるアイテムは、炭の火を安全に消すための便利な道具です。屋外でバーベキューをする場合は、火消し壺を準備しておくと安心です。
使い方は非常に簡単で、壺の中に使用済みの炭を入れて蓋をするだけで消火できます。火消し壺を使う際は火傷を防ぐために、軍手をしてトングで炭を掴みましょう。
炭を入れた壺は非常に高温で熱くなるため、蓋をした後の1時間は触らないようにしてください。なぜなら、軍手をしていても触れると火傷してしまう恐れがあるからです。

炭が燃え尽きるまで待つ
火消し壺などの炭を安全に消火できる道具がないときは、炭が燃え尽きるまで放置しましょう。一般的にバーベキューで使用される炭は、30~40分程経過すると消火します。
バーベキューの後片付けには30分程は必要なため、炭を放置している間は片付けをするのがおすすめです。ただし、30〜40分程度経過した後にすぐに捨てるのは危険です。
燃え尽きた炭は、水に浸すなどして、再び燃えないようにしてから廃棄しましょう。特に冬場は空気が乾燥しており、火事になりやすいので気をつけてください。
炭を捨てるときの注意点
炭はさまざまな方法で処分できますが、可燃性があるため、慎重に取り扱いましょう。簡単に処分できるからと油断していると、思わぬ事故につながる可能性があります。
炭を処分する際の注意点について、しっかり理解しておきましょう。
不要な炭を土に埋めるのは禁止
炭の原材料は、木材です。木材であれば土に埋めると分解されますが、炭は木とはまったく別物の物質に変化しているため、土に埋めても分解されません。
自然環境に影響を及ぼす恐れがあるので使用後の炭は必ず不用品として廃棄してください。
完全に火が消えてから処分する
炭を廃棄する場合は、どのような方法でも燃えない状態にしてから捨ててください。発火する可能性がある状態で廃棄すると、周りの可燃物に燃え移り火災になる恐れがあります。
水に濡らせば再び燃えない性質を持つ炭は、火消し壺を使ったり使用後に放置したりして消火した後、必ず水に濡らしましょう。
炭の使用後すぐに水をかけるのは危険
バーベキューで炭を使った後、早く片付けて帰りたいと思ってしまう方もいるでしょう。しかし、早く炭を廃棄しようとして、まだ火種が残っているうちに水をかけてしまうことは、非常に危険なのでやめてください。
火種が残っている炭に水をかけると、大量の水蒸気が発生します。発生する水蒸気は非常に高温で、触れると火傷する恐れがあります。
炭を使い終わった後は、完全に火が消えてから水をかけましょう。

「水とりぞうさん」などの除湿剤の炭の捨て方
除湿剤の中には、「水とりぞうさん」をはじめ、炭が使われている商品もあります。除湿剤に使われている炭は、通常の炭の捨て方とは異なるので、注意が必要です。
以下に除湿剤の炭の捨て方を紹介するので、参考にしてください。
- 除湿剤の蓋と水捨てシールを剥がす
- 排水溝ネットなどで炭が排水溝に流れないようにして多量の水道水と流す
- 粒が残る場合はぬるま湯を注いで溶かしてから捨てる
- 成分が残るとサビの原因になるので、処置後の洗面台などはしっかり水洗いする
- 炭は自治体の規則に則って廃棄する

炭の処分にお困りの場合は「不用品回収センター」にお任せください
- 24時間365日電話対応
- 口コミサイト最高評価獲得
- 高価買取実施中
炭の処分で困っている場合は、不用品回収業者の利用がおすすめします。当社は全国展開しており、どの地域にお住まいでも高いサービスを提供いたします。
また、高価買取も実施中ですので、炭とあわせて買取ってほしいものがあれば、お気軽にご相談ください。24時間365日受付可能ですので、急に処分したいという場合でも対応いたします。
料金 | SSパック4,800円〜 |
---|---|
営業時間 | 24時間365日 |
買取制度 | あり |
電話番号 | 0120-949-966 |
公式HP | https://suisan-portal.jp/ |
不用品回収センターの口コミ・評判
炭だけでなく、さまざまな不用品回収を行っている「不用品回収センター」の口コミや評判を紹介します。


未使用の炭の処分方法や再利用方法
炭を用意する際、使用中に不足してしまうのを避けるために多めに準備する方が多いでしょう。未使用の炭が余った場合は、さまざまなことに活用できます。
未使用の炭の活用法や処分方法を3点紹介しますので、参考にしてください。
- 次回のバーベキューや焼肉で使用する
- 脱臭剤として使用する
- 畑の肥料として使用する
次回のバーベキューや焼肉で使用する
近いうちにバーベキューや焼肉をする機会がある場合は、保管して次の機会に使用するのがおすすめです。使用期限がないので、正しく保管すれば半永久的に使えます。
ただし炭は湿気に弱く、湿度70%以上の環境では保存性が低下します。そのため、余った炭は密閉容器に入れ、湿気がこもりにくい場所で適切に保管しましょう。
適切な場所に保管して次回も利用することで、買い足す炭の量を減らせます。
炭の種類によっては、再利用できないものもあります。「オガ炭」や「備長炭」であれば再利用可能なので、保管に気をつけて次回使うと良いでしょう。
脱臭剤として使用する
炭が湿気に弱いのは、炭の表面に沢山の穴が開いていて、水分を吸収しやすいからです。炭は、水分を吸収しやすい性質を利用して、湿気取りとしても使われています。
また、炭は水分だけではなく臭いを吸収する力も強いため、臭いが気になる場所に置けば、脱臭剤として活用できます。冷蔵庫の野菜室や靴箱の中などに余った炭を入れておくと、気になる臭いを吸ってくれるでしょう。
畑の肥料として使用する
実は、炭は畑の肥料としても使用可能です。炭自体は肥料になりませんが、炭の穴に棲みついた微生物が土壌の状態を改善してくれます。
また、炭は水分を多く吸収することから、乾いた土壌を潤す効果も期待できるでしょう。反対に、水分を含みやすい土壌に撒けば水はけがよくなります。
趣味で家庭菜園をしている方は、使わなくなった炭を砕いて撒いてみると良いでしょう。
使用済みの炭を再利用する方法
使用済みの炭は消し炭として再利用したり、消臭剤として利用したりするなど、さまざまな方法で利用できます。また、細かく砕いて肥料にしたり、水はけや通気性を良くするために土に混ぜたりすることも可能です。
使用済みの炭を再利用する場合は、適切な処理を行いましょう。不適切な処理を行ってしまうと、火災や環境問題に発展する場合もあるので注意してください。
消し炭として再利用が可能
消し炭とは、一度燃焼した木炭や薪などを火から外し、空気を遮断して完全に燃え尽きる前に消した炭のことです。消し炭は再利用でき、着火しやすく、燃料などの節約にもつながります。
火消し壺に入れた場合など、水を使用せずに消火した消し炭の場合は、再利用できます。しかし、消火時に水を使用した場合は水分が残っている場合があり、使用した際に悪臭や爆跳の危険性があるので注意が必要です。
消し炭のメリット・デメリット
消し炭は、さまざまな用途で再利用できるので非常に便利です。しかし、完全に消火してからでないと再着火や発火し、火事につながる危険性があります。
消し炭のメリットとデメリットを知り、取り扱いに注意したうえで消し炭を活用していきましょう。
消し炭のメリット
消し炭は一度火が消えた状態の炭なので、再度着火する際に手間がかからず、燃料の節約にもつながります。炭として利用する以外にも、消し炭は多孔質構造となっているので、消臭剤としても利用可能です。
トイレや靴箱、冷蔵庫などの臭いの気になる場所に置いておくと、臭いを吸収してくれます。また、消し炭を粉砕して土に混ぜると、通気性や保水性が向上し、植物の生育を助ける土壌改良材としても利用できるのです。
消し炭のデメリット
消し炭の主なデメリットは、火災リスク、悪臭、不適切な処理による環境問題などが挙げられます。内部に高温の火種が残った状態で放置をしたり、可燃物の近くに置いておいたりすると、再燃して火災を引き起こす可能性があるので注意が必要です。
消し炭を土に埋めると、炭は事前に分解されず土の中に残り続けるため、土壌汚染を引き起こす可能性があります。土の中に残り続けた炭は、生態系に悪影響を及ぼす可能性がありますので、炭を土に埋めないようにしましょう。
水分を含んだ消し炭は、爆跳や悪臭の原因になることもあります。
消し炭の作り方は?
火の付いた炭火を燃え尽きるまで放置する方法で消し炭を作ることも可能です。しかし、火持ちの良い炭は燃え尽きるまでに時間がかかるため、消し炭作りには手間がかかります。
火消し壺は炭火を消火するための専用のアイテムであり、簡単に酸素供給を断てるので、安全に炭を消火して再利用が可能です。火消し壺は水を使用せずに消火できるため、炭を乾燥させる手間も省けます。
水で消火した炭は、水分を含んでいるため、使用すると爆跳や悪臭の原因になる可能性があります。必ず乾燥させてから使用しましょう。
炭の捨て方に関するよくある質問に回答
炭は比較的簡単に処分できる一方で、間違った処分をすると大きなトラブルにつながります。本章では、炭の処分方法について寄せられる多くの質問のうち、2つを厳選して回答します。
特に外出先で炭を使う予定がある方は、事前に確認しておくと良いでしょう。
キャンプ場に「灰捨て場」がなかった灰の処分方法を教えてください。
灰捨て場がない可能性があるので、外出先でバーベキューをする際は火消し袋を持参しておくと良いでしょう。灰捨て場がない外出先でも、火消し袋に使用済みの炭を入れ、帰宅後に本記事で紹介した方法で処分すれば問題ありません。
使い終わった炭はコンポストに混ぜても大丈夫ですか?
使用済みの炭はコンポストに適していないので、混ぜないことをおすすめします。なぜなら、炭には炭素が多量に含まれているからです。炭素は分解されにくい物質であるため、コンポストに混ぜると長期間残留し、環境に悪影響を与える恐れがあります。ただし、わずかな量の炭を砕いて入れると、土壌の改善効果が期待できる可能性があります。わずかな量ならば、砕いた炭を土の表面に撒いても良いでしょう。
【まとめ】使用後すぐに捨てるのが危険な炭は正しく処分しよう
炭は燃焼しやすい物質であるため、間違った方法で処分することは危険です。使用後は、多くの自治体で一般ごみとして捨てられます。
炭を捨てる際は、完全に火が消えた状態であることを確認しましょう。多くの地域では、炭を捨てるときは水に浸すよう注意喚起されています。
可燃ごみで廃棄できないほど多量の炭があるなど、処分に困ったときは一度不用品回収センターに相談してみることをおすすめします。